岩です。ビーズな話題ではありません (^^;

フィレンツェのアカデミア美術館。
入場口からダビデ像に至る廊下の両脇に鎮座する、ミケランジェロが彫りかけのまま残した奴隷像の一つ。

あたかも生命を持った巨人が、今まさに岩の塊から抜け出そうとしているようだ。
粗彫りの段階ですでに偉大な作品の誕生を予感させるこの岩石を前にすると、ミケランジェロの桁外れな才能を実感せずにはいられない。

時を忘れて眺め入る。
ふと我に返り、次の作品へと歩みだす。
また振り向いて眺め入る。

この場所を離れた後も巨人は岩に埋もれたままだろうか。
それとも次の瞬間にはまた違う姿を現しているだろうか。

February/2004